
■楽天 ホビー・ランキング(模型・プラモデル→ロボット)

■Amazon

バンダイスピリッツ HGBD 1/144スケールプラスチックキット モビルドール メイ使用
改造作品
HGBC 1/144 モビルドール ミク
■制作・文 / IRON FOX
ようやく夏がフェードアウトしてきました…。今年も、やっぱり灼熱でしたね。灼熱のアッザムリーダーでした。…というわけで、ずいぶん久しぶりとなってしまいました、このコーナー「GUNDAM SCRATCH BUILDING(ガンダム スクラッチ ビルディング)」、気がつけば前回の作品「シャア専用シャア」の公開から数えると、すでに11ヶ月という月日が経っていました。TVアニメ『機動戦士ガンダム』全43話の放送期間とほぼ同じです…。
今回は「初音ミク」をモチーフとした作品「モビルドール ミク」を制作しましたが、実はこの作品は今年3月に募集が開始された「ガンダム45周年」×「初音ミク」コラボイベント、ファンアートコンテストに応募するために制作を開始したものだったんです。作り始めたのが4月下旬、そして締め切りは5月15日でしたが不思議なもので、制作を開始した当初は3週間あれば完成出来そうな気がしていました。実際は3週間ではなく、5ヶ月でしたが…。う~ん、大誤算💧
基本的に完成までに時間がかかる私ですが、今回は一応理由があるんです…。なんと、プラモ制作をする別室のエアコンが壊れているんです!電源すら入らないんです!アッザム リーダーにやられているわけじゃないのに灼熱なんです!!…ですので7月から9月の頭までは、制作するのは夜中から明け方のみだったため、こんなにも時間がかかってしまいました…。真昼に塗装を試みた時もありましたが、筆塗りをしている最中に凄まじい勢いで塗装面が乾いていき、筆の跡が残りまくり…フタを開けている塗料は、どんどんドロドロになっていったため断念しました。アクリル塗料は、特に乾くのが早いですし…。
堂々と言い訳をしましたが…やっと少しずつ秋らしくなり、プラモ制作に適した季節になってきましたので、今後は改造作品をソロモン攻略戦の「ジム」と「ボール」の数なんて目じゃないほど制作していきます!…と、ガンダムが言っている…。とりあえずエアコンを修理しろ…とも言っている💧
で、では作品をご覧ください…。


各部説明
それでは改造内容や使用パーツなど、順を追って説明していきたいと思います。
・頭部

まずは作品全体の中で一番手を加えた改造箇所、頭部です。前髪は、初音ミクの長く伸びた髪型を再現するため「HG モビルドール メイ」の頬横の髪パーツをカットし、前髪を延長する形で取り付けました。「HG モビルドール メイ」の頭頂部の出っ張り部分は全て取り除き、カットしたことで出来た隙間はエポキシパテで埋めて成形しています。(下画像)
画像

そして初音ミクの特徴的なアイテムであるヘッドセットの再現ですが、ただ形だけを近づけるのは簡単ですが、やはりメカとして意味のあるパーツにしなければいけません…。そうしないと「ジオング」の整備兵に「あんなの飾りです!」と、陰でグチられてしまいます。
…というわけで、ヘッドセットはレーダーの役割を担うレドームとアンテナにしました。使用したのは「ビルダーズパーツHD MSレドーム01」のパーツですが、本来レドームにアンテナを取り付けるところ、2つに分け左右に配置しました。レドームのアンテナ差し込み穴は「コトブキヤ M.S.G 丸モールドⅡ」のパーツで塞いでいます。(下画像:ピンク色のレンズ部分)
画像

通常時のアンテナは、初音ミクのマイクと同じ位置にありますが索敵時には90度回転し、上向きとなります。(下画像)実はアンテナだったんです…。
画像

・頭部ツインテール

初音ミクのキャラクターアイコンとして最も重要なツインテールですが、かなり頭を悩ませました…。もちろん、このツインテールも役割を持たせた意味のあるパーツ…というのが大前提なので、両手にそれぞれ構えさせることが出来るメガビームランチャーにしようとか、マニピュレーター的な大型サブアームにしようとか、いろいろ考えていたある日、「HG モビルドール メイ」のビーム・ピストルと、後ろ髪にあたるスタビライザーを見て閃きました!(ティキーン☆)「こいつ…使えるぞ!」ビーム・ピストル側面の穴に、スタビライザーのピンもピッタリ差し込めましたので、このパーツを採用です。
これを使うとなると、片側につきビーム・ピストル1つとスタビライザー2枚が必要になりますが、キットにはビーム・ピストル2つに、スタビライザーもリアルとMS状態のものを合わせて4枚付属しています!「これでツインテールの完成形が見えてきたぞー☆」…こうして無事にツインテール下部のパーツが決まったんだとさ…めでたし、めでたし。
せっかくのビーム・ピストルなのでグリップを引き出し、手に持たせて構えることも可能です。(下画像)
画像

残すは上部ですが、いろいろと考えた挙句「モビルドール ピーチ」制作時に後ろ髪として使用した「ビルダーズパーツHD MSファンネル01」を今回も使用することにしました。(下画像)文字にするとこの程度ですが実際は、このパーツにたどり着くまでにかなりの時間がかかりました…。「モビルドール ピーチ」の時と同じく、左右の出っ張り部分はカットし、その部分にコトブキヤ「M.S.G リベット」を貼り付けています。
画像

そして上部と下部を接続するため、名前はヘンだが何かと便利なオプションパーツセット「ボールデンアームアームズ」のジョイントパーツを埋め込む形で取り付けました。
細かい点ですが一応、上部のファンネル部分と下部のビーム・ピストル部分にデザイン的な統一感を持たせるため、ビーム・ピストルの上側に台形にカットしたプラ板を貼り、ファンネルからジョイントパーツを挟んでビーム・ピストルまでラインの幅が細くなっていくデザインにしました。(下画像)
画像

頭部とツインテールの接続は、またしても「ボールデンアームアームズ」のジョイントパーツを使用しています。そして初音ミクの、どこにも接触していないように見える浮遊状態の髪留めを「HG モビルドール メイ」上腕部のビーム・シールド発生器の内側をくり抜き、ジョイントパーツにはめ込んで再現しました。可能な限りベースキットの「HG モビルドール メイ」の付属品を使用することによって、ここでもデザインの統一感をはかっています。「はかったな、統一感!」「違う商品のパーツだからさ…。」
・胴体・腕部
次に胴体と腕部ですが、腕部は上腕部のビーム・シールド発生器を取り外した代わりに「コトブキヤ M.S.G ショートパイプ」をはめ込み、「HG モビルドール メイ」の肩から上向きに飛び出ているパーツは使わなかったので、その小さな取り付け穴をエポキシパテで埋めたのみです。
胴体は首元のパーツを服の襟のデザインに寄せるため、後ろ側にもプラ板を付け足しています。そしてその襟元に取り付けたネクタイですが、このパーツは「HG ジムスナイパーK9」付属のバックパックである「K9ドッグパック」の脚部パーツを使用しているんだワン☆(犬なんで…💧)
先端部分には、髪留め部分と同じくビーム・シールド発生器のパーツを埋め込んでいます。もちろん髪留め部分とは違い、このネクタイは可動して前面にビーム・シールドを展開することが出来ます。(下画像)以前、制作した「モビルドール ピーチ」の時のアイデアですね…。(下参考画像)ちなみにビーム・シールド発生器のパーツは2つしか付属していないのに、なぜに3つもあるのかというと、その「モビルドール ピーチ」制作時に1つ余っていたからなんです。どんなパーツも、とりあえず捨てずに保管しておきましょう。
ビーム・シールドのエフェクトパーツは、要所要所にアクセントカラーとしてピンク色が入っている初音ミクには「HG モビルドール メイ」のクリアグリーンよりクリアピンクのほうが似合うと思い、形状が似ている「MG V2ガンダム」のパーツを取り付け穴を広げる加工を施し、使用しました。大きさは「HG モビルドール メイ」のものより、多少大きくなっています。
画像

参考画像

ネクタイ部分は初音ミクの対比からすると少しオーバーサイズですが、作品全体を見た時にこのネクタイによってメカニック要素が強調され、“これはモビルドールという機体なんだ”…というイメージが増す効果があるのでオッケーなんです…と、自分自身に言い聞かせています。
そしてスカート部分ですが、「ドム」や「ジオング」などの、俗に言うスカートは作ったことがありましたが、服飾としてのスカートをモチーフにしたパーツは作ったことがなく、ましてやメカニック要素のあるスカートとなると見当がつかない…ということで、まずは参考となるようなキャラクターを調べてみました。
“ガール+メカ”…ということで、まずは30MSシリーズから見つけたのが「イルシャナ[カラーC]」(下参考画像)、そして「こんなピンポイントな商品が発売されていたのか!?」と驚いた、コトブキヤの「フレームアーティスト 初音ミク」…このあたりを参考に制作しようとしていた矢先、たまたま見上げた先で偶然見つけた積みプラ「HG すーぱーふみな」の箱…「ガンダム」にもスカートキャラがいるじゃないか☆…ということで、即決です。
スカート前側は、分割されているパーツ同士を旧キット「アッザム」の余っていた脚部分のパーツを使用して一体化、後ろ側は、スカート(後ろ)のパーツ内部にジャンクパーツを使ってバーニアを2基設置し、そのスカートパーツに重ねたプラ板を付け足して前側に延長しました。そしてスカート内部はバーニアの熱がこもると考え、排熱のため「K9ドッグパック」のダクトパーツを取り付けました。
しかしスカートパーツは出来上がりましたが、どうやって本体に取り付けようかと、また一苦労…。ジャンクパーツの中から使えそうなパーツがないか探しまくったあげく、前側は今一度「アッザム」の脚部分のパーツと3mmの棒で、後ろ側は「ボールデンアームアームズ」のボールジョイントパーツを使い、何とか取り付けることに成功しました。(下画像)
参考画像
![30MS SIS-M00 イルシャナ[カラーC]](https://g-hobby.com/wp-content/uploads/2025/09/1000193386_5.jpg)
画像

・脚部

脚部は「HG モビルドール メイ」の足首前側の四角い出っ張り部分をカット、そして足の上下で色分けしたかったので、足の前側(ブルーグリーン部分)をいったん切り離し、上部を1mmだけカットして代わりに四角に切ったプラ板(グレー部分)に置き換えて段差をつけました。後ろ側のかかと部分は、ピンヒールだったものをローヒールにしようと「K9ドッグパック」脚パーツ、プラバン、エポキシパテで囲むように太くしましたが、結果的にローヒールではなく、厚底ブーツのようになってしまいました…。(下画像)

・武装①(2-WAY ビーム・サーベル)

「モビルドール ミク」の武器として、まずは公式設定ではないもの、初音ミクの有名なアイテム“ネギ”をモチーフにした2-WAY ビーム・サーベルです。名称として、“ネギ型ビーム・サーベル”とか、“ネーギ・サーベル”…なんていう名前を考えていましたが、やはりここはシャレオツな名前ということで、2方向…“2-WAY”としました。
使用パーツですが、持ち手の部分は「HG RX-78-2 ガンダム(リヴァイブ版)」のビーム・サーベル、長い柄の部分は「HG RX-78-2 ガンダム 対応武器セットA」のビーム・ジャベリン、そして先端の二股に分かれているパーツはジャンクパーツとして残っていた「システムウェポン 002」ビーム・ライフル(ビーム・マシンガン)のスタンドパーツを使用し、「コトブキヤ モビルパイプ」と組み合わせて制作しました。
ビーム刃のエフェクトパーツは、ネクタイ先端のビーム・シールドの色と同じく「MG V2ガンダム」のクリアピンクのパーツを使用しています。(下画像)

・武装➁(スタンドマイク型メイス)

そしてもう一つの武器は、“歌姫”ですのでマイクも必要…ということで、スタンドマイク型のメイスを制作しました。マイク部分にはビーム・サーベルを取り付けています。歌っているポージングで、うっかりビーム刃を出してしまえば頭部は破壊…『(ファースト)ガンダム』の、“たかがメインカメラがやられただけ状態”になってしまいます…。ビーム・サーベルは、もちろん取り外せますのでビーム・サーベルや、画像のようにビーム・ハリセンとして持たせることが出来ます。初音ミクには、ハリセンのほうが似合います…。(下画像)

使用パーツは、マイク部分に「HG RX-78-2 ガンダム(リヴァイブ版)」ビーム・サーベル、マイク取り付けパーツに「ボールデンアームアームズ」ジョイントパーツ、柄の部分に「HG RX-78-2 ガンダム 対応武器セットA」のビーム・ジャベリン、スタンド部分は再び登場「K9ドッグパック」の脚部パーツ、そしてその上に「ビルダーズパーツ HD MSレドーム01」レドーム、接続部分などに「コトブキヤ モビルパイプ」となっております。どこもかしこも同じようなパーツですが、デザインの統一感は間違いなく出ます…。
・カラーレシピ
GSIクレオスのミスターホビーを使用。(スミ入れはタミヤエナメルカラーを使用。)
・全体「ブルーグリーン」=浅葱色(ミスターホビー ラスキウス アウラ)+ガンダムカラー MSホワイト(少量)+スカイブルー(少量)
・全体「ブラック」=セミグロスブラック
・全体「ホワイト」=ガンダムカラー MSホワイト
・体「グレー」=明灰白色(三菱系)
・各部関節・装甲内部「グレー」=ガンダムカラー MSグレージオン系
・頭部レドーム「イエロー」=黄橙色
・頭部レドームセンサー(大)=シルバー(銀)塗装後クリアーピンク
・頭部レドームセンサー(小)=シルバー(銀)
・スタンドマイク型メイス「ブラック」=セミグロスブラック
・スタンドマイク型メイス「シルバー」=シルバー(銀)
●塗装後、タミヤエナメルカラーのセミグロスブラック(エナメル溶剤で薄めたもの)で全体にスミ入れ→トップコート(半光沢)・目、頭部レドームセンサー2種のみトップコート後にクリアー(水性)で塗装。
・デカール
今回、主に使用したデカールは「No.24 MG 機動戦士ガンダム0083シリーズ用」、他にも「No.38 HGUC ジオン軍MS用③」(CAUTIONマーク)や「No.23 MG 機動戦士ガンダム 逆襲のシャアシリーズ用」(ツインテール上部)、「MG ユニコーンガンダム(大腿部)」などを使用しています。腕部側面のオレンジ色のデカールは「1/48 メガサイズモデル ガンダム」付属のもの、そして髪留め部分のピンク色のラインは、次回作に大いに関係している「No.84 RG 1/144 ガンダム用」です☆
それとデカールではありませんが、左上腕部「01」のマーキングは、このコーナーにて度々登場しているエレコムの「タトゥーシール[透明]」で再現しています。初音ミクのマーキングを参考に、一年戦争時代の機体のテイストで画像を作りました。(下画像)

●関連商品


最後に…
今回で「HG モビルドール メイ」を使用した作品は2体目となるわけですが、この「HG モビルドール メイ」は、袖が手元に向かって広がっている部分を除けば、いい意味でそこまで際立った特徴がないデザインですので、キャラクターの改造作品のベースにするには最適なキットです。スタイルもイイですし…。どんな作品にするのかは決まっていませんが、すでにもう一体ストックしていますので3体目の改造作品も、遠からず紹介できると思います。
次回の作品は、今回制作した「モビルドール ミク」のバリエーション機体…というか、コラボ機体…というか、もともと「モビルドール ミク」は「ガンダム45周年」×「初音ミク」コラボ企画のファンアートコンテストに応募しようと作り始めた作品ですので、制作当初に思い描いていたアイデアを形にして紹介したいと思います。今回の「モビルドール ミク」が「RX-78-2 ガンダム」だとすると、次回作は「フルアーマーガンダム」です☆
それでは、“早く完成させて早く紹介する”…ということを、しっかり肝に銘じて制作に励んでいきます…💧
・資料
今回、サーフェイサーを吹く前段階の時点で撮影した写真がありますので、資料として詳細な使用パーツ名を記載した画像を掲載したいと思います。

ギャラリー






ボックスアート

●関連記事
●関連商品
■楽天 ホビー・ランキング(フィギュア)

■Amazon
